教員免許をとるためには、教育実習が必須です。
私は4年制大学を卒業したあと、働きながら通信制大学で教員免許を取得しました。
教育実習は、学生自身が母校と交渉し、内諾を得なくてはいけません。
ほとんどが電話での交渉になりますが、いくつか注意点があります。
この記事では、私の体験談をまじえ、教育実習の内諾をとる電話の注意点をまとめました。
★気をつけるポイントは3つ
教育実習の内諾をとる電話で、気をつけるポイントは以下です。
母校に電話する際の注意点
- 電話する時期
- 電話する時間帯
- 話す内容
順番に説明しますね。
(1)電話する時期
母校に電話をかける時期は、一般的には前年度の5月頃といわれています。
たとえば、平成27年春~夏の教育実習を希望するなら
平成26年の5月頃には、母校に電話をかけておきましょう。
私の学友の事例もふまえると
教育実習は、母校ならほぼ100%受け入れてもらえます。
ですが、まれに教育実習に人数制限を設けて先着順にしていたり、申し込みの締め切り時期を7月頃に定めていたりする学校もあるので、気をつけてください。
(2)電話する時間帯
母校への電話は、職員朝礼と昼休みを外した時間帯にかければOKです。
私が教育実習をした母校では
毎朝8時15分から職員朝礼がありました。
職員朝礼では、その日の連絡事項や
間近に迫った試験、部活の大会など各種イベントの情報が共有されます。
先生方はほかの先生の発言をメモしたり、自分が発言したりと大忙しです。
10分程度で慌ただしく職員朝礼が終わったあとは
1時限目の準備をして、先生方は小走りに職員室を出ていきます。
一般企業と同じように、学校もまた、朝は忙しいのです。
ですので、よほどの理由がない限り
朝の時間帯に電話するのはやめておくべきです。
また、昼休み(12時~13時頃)に電話をかけるのは
マナー違反とされているので、これもやめておきましょう。
では何時頃にかければいいのでしょうか?
10時~11時半頃、あるいは、13時~15時頃が無難です。
できれば午前中に電話するといいですよ。
なぜなら、午前中に電話して、もし話せなくても、午後の予定を聞いてしまえば
午後にピンポイントで電話をかけることができるからです。
(3)話す内容
まずは、実際に私がどのように母校に電話をかけたのか
事例として紹介したいと思います。
母校との電話でのやりとり
※私の発言は太字にしてあります。
※便宜上、高校の仮名を「鈴木高校」
所属大学の仮名を「佐藤大学」
私の仮名を「山田太郎」としています。
(プルルル…ガチャ)
相手「はい、鈴木高校です」
私「こんにちは。
わたくし、佐藤大学教育学部の山田太郎と申します。
平成××年3月に鈴木高校を卒業し、現在は教員免許取得のために勉強しております。
来年度の教育実習をぜひ鈴木高校でお願いしたく、電話させていただきました。
担当の先生はいらっしゃいますでしょうか?」
相手「教育実習の担当は教頭ですが、現在は離席しています」
私「かしこまりました。では、教頭先生は午後の何時頃ならご在席でしょうか?」
相手「15時頃なら席にいると思いますよ」
私「かしこまりました。では、15時頃、また電話させていただきます。失礼します」
(15時、再度電話をかける)
相手「はい。鈴木高校です」
私「こんにちは。わたくし、佐藤大学教育学部の山田太郎と申します。
来年度の教育実習のお願いなのですが、教頭先生はいらっしゃいますでしょうか?」
相手「はい。少々お待ちください」
(電話が取り次がれる)
教頭「お電話かわりました。教頭の田中(仮名)です」
私「佐藤大学教育学部の山田太郎と申します。
来年度の教育実習のお願いでお電話させていただいたのですが…」
教頭「山田さん、あなたは鈴木高校の卒業生?」
私「はい。平成××年3月に鈴木高校を卒業しました」
教頭「そのときの担任の先生は覚えていますか?」
私「はい。日本史の大島先生(仮名)が担任でした」
教頭「ああ、はいはい、大島先生ね。わかりました。
来年度の教育実習ですね。
ウチは、5月末の月曜日から2週間あるいは3週間の実習になりますが、よろしいですか?」
私「はい。春期の教育実習を希望します」
教頭「科目は何ですか?」
私「英語の中高一種免許の取得を目指していますので、3週間の実習をお願いしたいです」
教頭「英語で、3週間ですね。わかりました。
では、来年度の教育実習生として、山田太郎さんの名前を控えておきますよ」
私「ありがとうございます。
念のため確認させていただきたいのですが、来年度・春の教育実習の内諾をいただけたという理解で間違いないでしょうか?」
教頭「そのとおりです。
これから、所属大学で書類のやり取りがあると思いますから、手続きを進めておいてください」
私「ありがとうございます。
ところで、教育実習の事前打ち合わせはいつ頃でしょうか?」
教頭「オリエンテーションは例年、教育実習が始まる前の週に実施しています。
ですから、来年5月の中旬頃ですね。
オリエンテーションの時期が近くなったら、連絡を書面で差し上げますので、詳細はそちらで確認してください」
私「かしこまりました。
では、所属大学と書類の手続きを進めさせていただきます。
書類のやり取りなど、お手数をおかけしますが、一生懸命がんばりますので、よろしくお願いします。
お時間をいただきまして、ありがとうございました。
失礼します」
こんな感じで、スムーズに電話を終えることができました。
話す内容のポイントとしては、
- 最初に自己開示する(氏名・所属大学・母校の卒業年度など)
- 科目と実習期間(2週間・3週間・4週間)をしっかりと伝える
- 「内諾」「内定」という趣旨の言葉をもらう
- オリエンテーションの時期を確認する
以上の点に気をつければいいでしょう。
次項からは、教育実習に関するよくある質問に答えていきます。
★母校以外でも可能?
教育実習は、原則として母校でしか受けられません。
私の学友でも、母校以外で教育実習をしたという人はいません。
ですが、ネットで調べてみると、可能性は低いですが
受け入れてもらえることもあるようです。
たとえば、付属大学の実習生のみ例外的に受け入れたり
校長先生と個人的なコネがあったり。
とはいえ、母校以外で教育実習を希望するとなると、50校以上に電話をかけても、受け入れ先が見つからないこともザラにあるとのこと。
母校以外での教育実習を希望するなら、イバラの道を覚悟しておきましょう。
★内諾は面接に行かなくてもいいの?
私は電話だけで内諾がもらえたので、ラッキーだったかもしれません。
学校によっては、教育実習の内諾をもらうために
試験や面接を受けなくてはならないケースもあるようです。
そのあたりは、あなたの母校に電話をかけて聞いてみてください。
ところで、電話で内諾を得たら
実習校へ挨拶にうかがうべきだという声もあります。
実際に、電話で内諾を得たあと
教育実習の前に母校を訪問する学生も多いようです。
この点についてですが、どちらでもいいと思います。
私も、内諾をもらった電話の際に「内諾のための面接はあるのでしょうか?」と聞いてみましたが「この電話だけでOK」ということでした。
私の学友でも、内諾をもらう際は電話で済ませたという人がほとんどでした。
挨拶には、行ったという人もいれば、行かなかったという人もいます。
特に必要性を感じなかったので、私は行きませんでした。
同じ母校で実習をした10名の実習仲間にも聞いてみましたが
挨拶には行かなかった人のほうが多かったですよ。
※実習校の慣例、公立校か私立校か、あなたが使える時間の自由度、居住地から実習校への距離などにもよるので、あなたが正しいと思う行動をとってください。
★所属大学とのやり取りについて
教育実習を母校で受けるには、内諾を得るだけではダメです。
所属大学との書類のやり取りが必要になります。
私の大学では毎年12月頃になると、翌年度の教育実習について大学から告知があり
申し込んだ学生のみが、教育実習申請書類一式をもらうことができました。
つまり、この告知を見逃したり、申し込むのを忘れたりすると、教育実習の内諾を得ていながら教育実習に行けなくなるという最悪の事態になる可能性があります。
告知は大学の掲示板などでおこなわれるのが一般的なので
見逃さないように気をつけてくださいね。
心配なら、明日にでも大学の学務係に聞いてみましょう。
★質問はコメントでお受けします
以上、教育実習の内諾をとるための電話についてまとめました。
そのほかにも、疑問があればこの記事へコメントをください。
当ブログのコメントは承認制となっているため、コメントの表示と返信には時間がかかるかもしれませんが、私に答えられる範囲でお答えします。
教育実習は楽しいですよ。
あなたが内諾をとれることをお祈りしています。
とてもためになる記事をありがとうございます。
質問したいことが多くございますが、私情を述べますと
私は大学3年の男で後期から教職を取ろうと考えております。
インターンシップの話になり企業をしらべると、やっぱり1番やりたかった教師の夢を諦められず決心しました。
しかし、教職同士の履修がかぶってしまい、
科目等履修生などを利用して、卒業してもバイトや浪人をしながら勉強するかもしれません。
通信大学に通っていたときお金などはどうしていましたか?
また臨時採用もどの程度受け入れてくれるのか教えて欲しいです。
科目は大学の関係で情報に限られます。
しかし埼玉の規則で副免許が必要なので工業の免許も取得します。
長文になりましたがよろしくお願いします。m(_ _)m