毎年梅雨明けの時期といえば
直木賞と芥川賞ですね。
この記事では直木賞と芥川賞の
違いについてまとめます。
直木賞とは?
直木賞(なおきしょう)とは文学賞の一つで、
優れた大衆小説作品に与えられます。
年2回、上半期と下半期ごとに
受賞作品が発表され、
上半期は7月中旬、
下半期は1月中旬に選考があります。
「直木賞」というのは通称で、正式名称は
「直木三十五賞」(なおきさんじゅうごしょう)といいます。
直木三十五とは、明治~昭和初期にかけて
活躍した小説家、脚本家、映画監督です。
なかなか破天荒な人生を送り
43歳の若さで亡くなっています。
私が面白いなぁと思ったのは
そのペンネームに関する逸話です。
直木三十五の本名は植村宗一。
「直木」の由来は、本名からとった「植」を
「直」と「木」に分解したものです。
そして、彼が文筆デビューしたのが
31歳だったので「直木三十一」という
ペンネームを作ったといいます。
それから誕生日を迎えるごとに
直木三十二
直木三十三
直木三十五(以後固定)
という風にペンネームを変えました。
なぜ「三十四」がないかというと
何かの手違いで「三十三」を
2年間使ったからだそうです(笑)。
直木三十五は43歳で亡くなりましたが
なぜ直木三十六以降がないかというと、
「三十六計逃げるに如かず」を嫌気したようです。
「逃げるが勝ち」という意味のことわざですね。
それだけではなくて
「誕生日ごとに名前を変えるのはやめてくれ」
と言われたことも理由の1つのようです。
確かに、毎年コロコロと
名前を変えられたのでは
関係者は大変ですよね(笑)。
芥川賞との違い
直木賞とセットで語られるのは
芥川賞(あくたがわしょう)ですね。
直木賞も芥川賞も両方とも
文藝春秋社が創設したものです。
1935年という創設時期も同じですし、
選考時期や選考会場まで同じです。
直木賞と芥川賞は
何が違うかというと
対象ジャンルが違います。
直木賞は大衆小説(たいしゅうしょうせつ)、
芥川賞は純文学を対象としています。
大衆小説とは、娯楽性やエンタメ性が高い小説で、
具体的には以下のようなものがあります。
- 恋愛
- 青春
- 推理・ミステリー・サスペンス
- ホラー
- SF
- ファンタジー
- コメディ
大衆小説は映画化しやすいジャンルとも言えますね。
これに対して純文学は
一般的に難解で芸術的、文学的です。
具体的な作家としては
- 森鴎外
- 夏目漱石
- 島崎藤村
- 芥川龍之介
- 川端康成
- 太宰治
- 三島由紀夫
などが純文学小説家として有名です。
直木賞受賞作は面白い?
直木賞の受賞作一覧は
ウィキペディアで見れます。
⇒直木賞受賞作一覧が開きます。
私は直木賞作品を
何冊か読んだことがありますが
どれも面白かったですよ。
■2001年下半期 直木賞受賞
唯川恵『肩ごしの恋人』
⇒恋愛小説です。「るり子」という登場人物の
破天荒な恋愛っぷりが面白いです。
■2003年上半期 直木賞受賞
村山由佳『星々の舟』
⇒恋愛小説です。複雑な家族構成の中で
禁断の恋愛・・・という感じです。
これはおすすめです!
■2005年下半期 直木賞受賞
東野圭吾『容疑者Xの献身』
⇒これは映画化もされましたね。
ここ数年の邦画では
トップクラスの面白さだと思います。
私は小説版よりも映画版が好きですね。
以上、直木賞受賞作品の中から
私のおすすめ小説でした。
参考にしてみてくださいね。